2010年5月の読了本

『量子力学の解釈問題』 コリン・ブルース 講談社ブルーバックス
  *量子力学にまつわる根源的な問題について、これまでの様々な学説を解説。
   (まだ決着はついていない)
『箱男』 安部公房 新潮社
  *段ボールに身を包んで街を行く「箱男」。彼らの一人が書いた手記の体裁をとって、
   不条理な世界が展開する。
『歌麿さま参る』 光瀬龍 ハヤカワ文庫
  *作者お得意の時代SF短篇集。ちなみに題名は「うたさま・まいる」と読む。
『書店繁盛記』 田口久美子 ポプラ文庫
  *ジュンク堂に勤める書店員の日々をつづったエッセイ。
『魔性の子』 ロジャー・ゼラズニイ 創元推理文庫
  *『魔性の子』といえば今では小野不由美の十二国記シリーズ(の番外編)の方が
   有名だが、こちらの方が出版は早い。原題の“Changeling”とはヨーロッパに伝わる
   妖精民話にでてくる「取り替え子」のこと。
『宮沢賢治「銀河鉄道の夜」精読』 鎌田東二 岩波現代文庫
  *宮沢賢治の代表作を骨の髄までしゃぶり尽くした解説書。
『呪殺・魔境論』 鎌田東二 集英社
  *異端の宗教学者による、オウム&酒鬼薔薇事件についての考察。
『山形道場』 山形浩生 イースト・プレス
  *大手シンクタンクで勤務する傍ら、文学/経済/コンピューターなど多岐に亘る
   分野において翻訳をおこなっている著者の「雑文集」。河出文庫で出ている
   『要するに』のもとになった本。キレイごとやお世辞は言わずズバリ本質に
   切り込んでくるので、好き嫌いは結構分かれると思うが、言っていることは至極
   まっとうで傾聴に値する。
『江戸百夢』 田中優子 ちくま文庫
  *『江戸の想像力』と同じ著者による、江戸時代の日本文化を取り巻く図像を集めて
   解説を施した本。芸術選奨文部科学大臣賞とサントリー学術賞の2冠を達成。
   世界地図から手ぬぐいの柄まで色々と載っていて愉しい。(ちなみにこのブログの
   図柄も、江戸の手ぬぐい柄の一種。知っている人も多いとは思うが、「鎌」+「輪」
   +「ぬ」で「かまわぬ(構わぬ)」の洒落。)
『日本幻想文学史』 須永朝彦  平凡社ライブラリー
  *古事記から昭和の時代に至る日本幻想文学の通史。洒脱で“いきおい”の山東京伝が
   黄表紙で成功をおさめ、頑固で“理屈”の滝沢馬琴が読本で成功を収めた様子を紹介
   するくだりは、幸田露伴の江戸文学に対するエッセイを読む際の参考になり、より
   愉しむことができた。
『御手洗潔対シャーロック・ホームズ』 柄刀一 創元推理文庫
  *東西を代表する名探偵に因んだパスティーシュ集。
『経済学とは何だろうか』 佐和隆光 岩波新書
  *「経済学」という学問分野が、時代と国によってどのように変遷したかについて、
   「パラダイム」の概念をもとにして考察した本。
『未来医師』 フィリップ・K・ディック 創元推理文庫
  *約17年ぶりとなる、ディックの本邦初訳作品。
『空間の日本文化』 オギュスタン・ベルク ちくま学芸文庫
  *「空間」をキーワードにしてフランス人が分析した日本に対する秀逸な文化論。
『雲の影、貧乏の説』 幸田露伴 講談社文芸文庫
  *明治の文豪、露伴の随筆集。文化論から作家論や追悼文まで幅広く収録し、当時の
   雰囲気が良く伝わってくる。
『火の起源の神話』 J・G・フレーザー 角川文庫
  *文化人類学の古典的著作である『金枝篇』の著者が、世界各地の「火の起源」に
   まつわる神話を紹介する。
『若冲』 狩野博幸 角川文庫
  *細密画を得意とし、江戸時代を代表する画家のひとりにして奇想の系譜にも連なる
   「若冲(じゃくちゅう)」。通説をことごとく覆す最新研究の成果とともに彼の作品を
   分かり易く紹介する。『Kadokawa Art Selection』シリーズの一冊。
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サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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