『未来医師』 フィリップ・K・ディック 創元SF文庫

 やった、久しぶりのディックの初訳作品! 確かにしばらく新作を読んでいないとは思ったが、本邦初訳は何と約17年半ぶりなんだとか。なお内容については特にコメントしないことにする。(笑) なんせ目ぼしい長篇は既に殆ど紹介されつくしているうえ、日本版オリジナルの短篇集まで数多く編まれているほどの人気作家、ここまで来て未だ訳されずに残っているものの中身に元々など期待はしていない。ストーリーが飛躍しすぎるとか主人公の行動が変だとか、あるいはディックお得意の現実崩壊感や不安感が全く感じられないだとか、25年前ならきっと言ったであろう生意気な感想は一切なし。
 そう、自分にとってこれはもはやイベントなのだ。「いかにも」な筋運びも含めて、久しぶりのディックをすっかり堪能させてもらった。もっとも、決して万人にお薦めできる作品ではないが。
 ディックをこれから読みたい人には定石どおり『パーマー・エルドリッチの3つの聖痕』や『ユービック』、『火星のタイムスリップ』あたりを読んでもらうとして、自分のようなすれっからしの読者向けとして(解説で牧真司氏も書いているように、)創元に頑張ってもらって残りの未訳作品3冊もこのまま出してもらいたいものだ。
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サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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