小松和彦_My favorite 11

<マイベスト>
★『憑霊信仰論』講談社学術文庫
  *著者の研究の本格的なスタートを飾った記念碑的な著作。
★『異人論』青土社⇒ちくま学芸文庫
  *昔の村落に伝わる「異人殺し」の伝承を通じて日本文化の「闇」を探った本格研究書。
★『悪霊論』青土社⇒ちくま学芸文庫
  *『異人論』とセットで、「怨霊」「物怪」などを通じて日本の共同体の闇を探る。
★『妖怪学新考 ― 妖怪から見る日本人の心』小学館ライブラリー⇒洋泉社MC新書
  *小松版の新しい「妖怪学」誕生のマニフェスト。
★『百鬼夜行絵巻の謎』集英社新書ビジュアル版
  *新しく発見された百鬼夜行絵巻によって、従来は謎とされてきた絵巻の成立過程が
   解き明かされていく― スリリングな論考。
次点)
『鬼の玉手箱』福武文庫
『妖怪草紙』工作社⇒学研M文庫
『異界を覗く』洋泉社

 昔から『憑霊信仰論』『異人論』などの著作を楽しく読んでいたのだが、何気なく手に取った京極夏彦の『姑獲鳥の夏』を読み始めてびっくり。小松和彦で親しんでいた「いざなぎ流」そっくりの民間信仰が事件の背景として使われていた。一瞬「だれも知らないと思って、パクリか?」と思ったが、最後に参考文献としてちゃんと載っていたのでひと安心するとともに、京極夏彦にのめり込む日々が始まったのはまた別の話。
 1997年からは国際日本文化研究センターの教授になったため仕事が忙しくなったらしく、2000年ごろからは単独の研究成果や著作がめっきり減ってしまったのが残念。『百鬼夜行…』は久々に往年の著作を思わせる密度の濃い成果が堪能で来て良かった。

【人と作品】
 元々は文化人類学の畑出身だったが、フィールドワークの対象に四国の山村に伝わる「いざなぎ流」という民間信仰を選んでから、(当時は文化人類学とは学問同士の仲が悪かった)民俗学の色が濃くなっていった。
 研究の内容は“妖怪”“鬼”などの怪異に対する信仰や伝承を通じて、日本人本来の心象を探ろうとするものであり、「妖怪学」と名付けられることとなった。(井上円了の妖怪学とは内容・目的とも別)その成果はやがて国際日本文化研究センターによる世界初の「怪異・妖怪伝承データベース」に結実している。
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サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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