2010年3月の読了本

『つまみぐい文学食堂』 柴田元幸 角川文庫
  *英米文学の研究者による軽妙なエッセイ。金原端人(『翻訳家じゃなくてカレー屋に
   なるはずだった』など)、岸本佐知子(『ねにもつタイプ』『気になる部分』など)と
   同様、なんで翻訳家のエッセイってこんなに面白いんだろう。
『極限の科学』 伊達宗行 講談社ブルーバックス
  *科学読み物としてほぼ理想的な面白さ。超低温、超高圧、強磁場という3つの極限
   状態における物性を紹介。
『妖怪談義』 柳田國男 講談社学術文庫
  *ご存じ民俗学の創始者による晩年の作。著者の妖怪やお化けに関する文章を集めた本。
『蔵書まるごと消失事件』 イアン・サンソム 創元推理文庫
  *図書館司書が主人公のコージーミステリ。残念ながらキャラ造形が趣味に合わない。
『生半可な學者』 柴田元幸 白水Uブックス
  *何度も繰り返すが、なんで翻訳家のエッセイってこんなに面白いんだろう。
   英語でいちばん長い地名の話は傑作だった。英国ウェールズ地方にある、
   Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwllllantysiliogogogpchという村だそう。
『ほらふき男爵の冒険』 ビュルガー 岩波文庫
  *ラブレーの『カルガンチュア』や『パンタグリュエル』、もしくはアメリカ合衆国の
   『ポール・バニヤン』などに代表されるような、民話・説話の系譜につらなる
   ドイツの有名な説話/ミュンヒハウゼン男爵の物語。テリー・ギリアム監督映画の
   『バロン』はこの話の後日譚という設定。星新一にも『ほら男爵 現代の冒険』あり。
『悪魔のいる文学史』 澁澤龍彦 中公文庫
  *著者には珍しいごく真っ当な文学史。ただし書名が示すように、取り上げられている
   作家は一癖も二癖もあるメンツばかり。
『銀の匙』 中勘助 岩波文庫
  *著者の子供のころの思い出を描いた自伝的小説。背筋がすらっと伸びた品格溢れる
   文体で、夏目漱石にも絶賛された。
『空の思想史』 立川武蔵 講談社学術文庫
  *仏教独特な思想である「空(くう)」について、インド/チベット/中国/日本に
   おける変遷をまとめた骨太な研究書。
『作家の値段』 出久根達郎 講談社文庫
  *古本屋でもある著者が、日本文学のビッグネーム達を俎上にあげて、彼らの著書の
   エピソードや市場価格について蘊蓄を傾けた本。
『心理療法入門』 河合隼雄 岩波現代文庫
  *心理療法コレクションの第6巻(最終巻)。
『杉浦康平のデザイン』 臼田捷治 平凡社新書
  *日本を代表するグラフィックデザイナーの評伝。前からブックデザインに興味があり
   本人のデザイン哲学や仕事内容など面白く読んだ。ただし新書なので画像が殆ど
   載っておらず、予想通り欲求不満になった。
『バイオフィリア』E.O.ウィルソン ちくま学芸文庫
  *生物学者である著者がエッセイの形で発表した、人間と自然に関する新しい概念の
   解説書。とても読みやすい。
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サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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