本屋巡回

 皆さん新刊書店にどれくらいの頻度で行かれるのだろうか。自分の場合、休日には必ず1日1回は覗くのと、たまに週の途中にも顔を出すことがあるので、概ね週に2~3回といったところ。行く店は近所の郊外型書店が多いので、あまり頻繁に寄っていると棚に変化が無くて飽きてしまうのだ。そうかといって、本屋通いに変化をもたせるため(だけ)に、さほど食指が動かない本ばかりたくさん買っても、積読本が増えていくばかりだし。
 世で本好きと言われる人の中には、毎日本屋へ行かないと気が済まないという方もお見えかもしれない。あ、逆に本好きの人は、もしかしたらリアル書店に行くよりネットで買ってしまう場合が多いのかな?
 でも実物の本を手にとって眺めるのが好きな自分としては、これからもネットではなく本物の店で買う事に拘っていきたいなあ。読書の愉しみは本を選ぶところから始まっているような気がするし。まあ何だかんだ言って、自分の場合は今くらいのペースがちょうどいい感じだ。

 本屋に行くとまず向かうのは新刊文庫のコーナー。主要な文庫の発売日は大体頭に入っているし、新刊情報も前月にはチェックを済ませて買う本を大体決めてはあるのだが、やはり店頭で実物をみると印象が違う。題名と著者名だけではピンとこなかった本でも、表紙に魅かれて裏の解説を読むと、俄然興味が湧いてくる場合があったりするから要注意だ。
 文庫の次に向かうのは新書の新刊の棚。こちらは文庫以上に中身のチェックが欠かせない。地味な題名でも意外な掘り出し物があったりするから。(それでも結構取りこぼしがあって、1年くらいしてから1冊の本を探してあちこちの本屋を渡り歩くこともしばしば。それもまた愉しいんだけど。/笑)
 こうして毎回の「儀式」である新刊チェックが一通り終わると、あとは既刊の棚を見て回り、読んだ本や読んでない本、面白そうな本や興味のない本など、フラフラ眺めて時間をつぶす。(*)日によっては雑誌のコーナーやNHKテキストのコーナーに足を運ぶこともあって、所要時間は全部で小一時間くらいだろうか。週末における気分転換のひとときになっている。

   *…以前はこのタイミングで適当に目についた本を買うこともあったのだけれど、
     今では積読本が増えてしまったので控えるようにしている。

 ただ、やっぱり近所の本屋ばかり回っていると、品揃えが物足りなくてそのうちに我慢できなくなる時がくる。必ず来る(笑)。出張が多い月は、帰りに東京駅・丸の内にある丸善(かの有名な松丸本舗のあるところね)に寄ったり、名古屋駅でジュンク堂に寄ったりしてストレス発散をしているのだが、世の中そんなに都合よくいく時ばかりではない。
 結局そんな日がしばらく続くと、ある日発作的に電車に飛び乗って街の大型書店に足を運ぶことに。(こうなるともう止まらない。)すでに自分の中ではひとつのイベントと化しているので、ジュンク堂や三省堂、丸善といった大型店舗を軒並み渉猟するまで気が済まないのだ。なんと因果な性格と自分でも呆れているのだが…。
 大型書店の場合に回る順路も、近所の本屋の場合と概ね似たようなものなのだが、違うのはその品揃え。文庫や新書の量からして圧倒的に違うので、棚を眺めているだけでうきうきしてくる。新刊コーナーにざっと目を通した後は、近所に置いていない平凡社ライブラリーや岩波・ちくま学芸・講談社学術などの棚をじっくりと見て回り、そして文庫と新書のコーナーを堪能した後は、さらに単行本のコーナーへ向かう。
 単行本では、まずは文芸書から攻めるのがパターン。日本作家にはあまり興味がないので、外国文学とミステリ・SF系の棚をうろうろすることが多いのだが、眺めているうちにどれも欲しくなってきて困ってしまう。(笑)
 哲学・思想や心理学に文化人類学など人文系の棚では、値段が高くて手が出ないフーコ-やレヴィ=ストロースの本を手にとって眺めてみたり、社会学系で面白そうな本が無いか物色したり。はたまた講談社選書メチエやNHKブックスに筑摩選書といった大判の選書のコーナーへも。かくして帰りの電車ではずっしりと重くなった袋と、それに比例して軽くなった財布を抱えて帰路につくことになるのダ(笑)。
 一点だけ気をつけなければならないのは、大型書店に行くのは時間にかなり余裕がある時に限るということ。なぜなら2時間くらいはあっというまに過ぎてしまうので。人との待ち合わせなどで1時間くらい寄る事もあるのだが、その程度では時間が足りず、却って欲求不満になることも。自慢じゃないが大型書店だったら半日は時間をつぶせる自信があるぞ。(どんな自信だ。/笑)

 「本を選ぶこと」と「本を読むこと」、そして「本を反芻して感想をしたためること」――自分にとって、この3つの行為は、「読書」という大きな括りで見た場合、ワンセットになっているのでどれも欠かすことは出来ない。だからこそ最初のステップである「本を選ぶ」という行為も、せっかくなのでじっくりと愉しみたいもの。そう考えると、本屋巡りはこれからも自分にとって大事なイベントで有り続ける気がするな。

<追記>
 本当は新刊書店以外に近場の古本屋巡りというのも加わるのだが、話がややこしくなるので今回は省くことにした。古本屋巡り(あるいは「古本を巡る冒険」)については、またそのうち日を改めてということで。
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他人事とは思えません

小鬼さんほど濃い棚は回らないけど、行動パターンは他人事と思えないほど似てますw
私は文庫で買いたい本がないかチェックしたら、ハードカバーの棚に行って
「欲しい・・・でも買えない」というマゾ的な苦悩を楽しむほうですけど(^^;

そういえば、私もAmazonではほとんど本を買いません。
自分の好きな本を棚から(あるいは平積みから)抜き出す瞬間に、読書が始まる気もしますので・・・。

青の零号様

ようこそいらっしゃいませ(^^)。

おお、お仲間でしたか(笑)。
買えない本を指をくわえて見ている時間があるからこそ、
そのうち清水の舞台から飛び降りたつもりで1冊買うときの喜びも大きいですよね。

本当はここに古本屋の話も同時進行で入り混じり、
さらに魔宮に迷いつつも、
喜びに打ち震えているのが実情です。

これってやっぱりマゾヒスティックでしょうか(笑)。

No title

新刊チェックとは、すごいですね…。
ぼくは学生の頃から神保町にお世話になっているので、天気のいい日に、ワゴンが道をふさぐほど各店が古本のセールをする景色が好きで、つい古い本を発掘してしまいます。
おかげで、新刊には疎くなる一方です…。

Re: 「こんばんは。」さん

お越しいただき有難うございます(^^)。

実際には新刊で買う本はそれほど多くはないですけどね。
(4、5冊程度といったところでしょうか。)

古本も好いですよねー。
しかし神保町にしょっちゅう行けるなんて、
なんと羨ましい!

でも自分の場合は積読本が際限なく増える気がするので、
やっぱり神保町は遠くから憧れている方がいいのかも知れません(笑)。
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Author:舞狂小鬼
サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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