2012年2月の読了本

『身体感覚で「論語」を読みなおす』 安田登 春秋社
  *『論語』を孔子が生きていた時代に使われていた言葉(漢字)で読み直すと、はたして
   何が見えてくるか...。期待していたより遥かに刺激的で面白い本だった。
『小鼠 ニューヨークを侵略』 レナード・ウイバーリー 創元推理文庫
  *アメリカ在住のアイルランド作家による奇想天外かつ痛快な風刺小説。ピノー(白)
   ワインしか産業のないヨーロッパの小国が、いかにして世界でもっとも重要な国になり
   えたのか。その顛末を描く。
『銃・病原菌・鉄(上/下)』 ジャレド・ダイヤモンド 草思社文庫
  *ヨーロッパ文明が世界を席巻した真の理由を探ったベストセラー。
   98年度ピューリッツァー賞受賞。
『犬の心臓』 ミハイル・A・ブルガーコフ 河出書房新社
  *『巨匠とマルガリータ』でしられるソビエトの作家による幻想小説。生体実験により
   知能を持った犬が引き起こすグロテスクで滑稽な騒動。
『完全言語の探求』 ウンベルト・エーコ 平凡社ライブラリー
  *ヨーロッパにおいては、過去から多くの人によって「完全言語」や「普遍言語」と呼ば
   れる物が探求されてきた。(例えば神やこの世の心理を余すところなく伝えることが
   できる言語であり、あるいは異なる言葉を用いている世界中の人々にも、完全に意味が
   伝わる言語のこと。)世界的ベストセラー小説『薔薇の名前』でも知られる言語学者
   U・エーコが、それらの探求についての全容を明らかにした労作。
『ホフマン短篇集』 岩波文庫
  *ドイツの著名な幻想小説家による作品集。「砂男」た「廃屋」といった代表作も収録。
『新訳 君主論』 マキアヴェリ 中公文庫
  *15世紀のイタリア。仏語でいうところの「ノブリス・オブリージュ(高貴なるがゆえの
   責任)」という言葉がぴったりくる時代に書かれた君主の心得。(イタリアなのに仏語
   というのも変だが。/笑)ただし提唱されているのは“君子”であることではなく、
   “弱肉強食の世界の王者”になること。当時の時代背景を頭に置きながら読むと、なか
   なかに面白かった。
『草枕』 夏目漱石 岩波文庫
  *今さら紹介するまでもない明治の文豪の作品だが、『坊っちゃん』のすぐ後に書かれた
   とは知らなかった。伝統的な日本の価値観と西洋文化との狭間で揺れ動く、明治期の
   人々の悲喜こもごも。
『忘れられた日本』 ブルーノ・タウト 中公文庫
  *著名な建築家であった著者が、日本の建築および文化について書いたエッセイ。タウト
   が称賛するのは桂離宮と伊勢神宮であり、簡素にして清冽な日本独特の美意識。
   (あまりに手放しでほめられると、日本国民としてはなんだか面映ゆい。/笑)逆に
   批判の的になっているのは、秀吉の茶の趣味や徳川の日光東照宮。また、民芸風に見せ
   かけた日用品や、古民家風に作られた現代住宅のしつらえもそう。作為的で豪奢なもの
   や、自然に見せかけた偽物といったものを徹底的に嫌っている。残念なのは(題名から
   もわかるように)、その価値観は既に日本から失われて久しいと著者が感じている事。
   1933年の時点でそう感じられたということは、今は一体どうなってしまっているのだろ
   うか。考えるだに恐ろしい。
『葬儀と日本人』 菊地章太 ちくま新書
  *位牌と葬儀の起源を儒教/道教/仏教まで遡って解き明かし、日本人の死生観について
   考察した本。
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サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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