エッセイ_My favorite 20

 久方ぶりに自分が好きなものについて書いてみよう。今回はエッセイについて。

エッセイは概ねどんなものでも好いが、特によく読むジャンルは次の3つ。
 1)本(作家や本自体に関する内容の他、読書という行為や古本、翻訳についてなど色々)
 2)食べ物(作るのでも食べるのでも、どちらの話題も好き)
 3)ご当地もの(国や地域は問わないし、旅行記でもお国自慢でもOK)

 好きなエッセイストを挙げると、例えば「本」についてなら、古書店主でもあり直木賞作家(『佃島ふたり書房』)でもある出久根達郎氏。博物学や幻想小説、それに稀覯本の収集など多岐に亘る趣味をもつ荒俣宏氏なども。また、翻訳家の方々のエッセイには面白いものが多いので好んでよく読む。「食べ物」であれば、食べ物エッセイの白眉『丸かじりシリーズ』で有名なマンガ家の東海林さだお氏や、元祖遊び人・嵐山光三郎氏の稚気に溢れた文章などが好い。
 「ご当地もの」ではこれといってひいきの著者はないが、それは逆にどんな人の本でも読むということの裏返しでもある。国内なら沖縄や北海道などちょっと遠いところのエッセイが好きだし、ヨーロッパやアジアなど世界各地を旅したり辺境/冒険紀行も大好物。普通の人がいけないような場所の探訪が愉しい。(要は何でもいいんだね、きっと。/笑)
 もちろんこればかりではない。芸術・文化系では別項であげた澁澤龍彦氏はもちろんのこと、『超芸術トマソン』や路上観察学会の赤瀬川源平氏や劇作家・別役実氏のエッセイもすこぶる面白い。その他のジャンルでは例えば建築では藤森照信の『建築探偵シリーズ』なども。とまあ、挙げていけばきりがないのだが、さすがに『建築探偵』のあたりまでくると徐々にノンフィクションとの境目がぼやけていき、いつの間にか学術書と区別がつかなくなっていく。(もっとも自分はどちらも同じように愉しむので、とりわけ区分は意識していない。)

 今までとりたてて考えたことはなかったのだけれど、自分がエッセイを読む時はどんな時なのだろうか?改めて考えてみると、頭や心がくたびれている時ではないかという気が。仕事で脳ミソが疲れている時には読みかけの学術書に手を出すのはしんどい。かといって小説は(なまじっかノリが良いだけに、)逆にのめり込んでしまって、読後にどっと疲れがでることも。また内容が重たいと気分が落ち込んでしまうおそれもある。
 したがって、くたびれた時こそエッセイの“軽さ”がありがたい。良いエッセイを読むと丁度いい感じで心に染みてきて、心の奥底の凝り固まった部分を解きほぐしてくれる感じがする。してみると自分にとってエッセイとは。活字生活を支える大切な潤滑油と言えるかもしれない。
 きっとこれからも良い出会いを期待しつつ読み続け、エッセイコレクションが増えていくのだろうなあ。(笑)

 以下に今まで読んで面白かったエッセイのうち代表的なものを順不同で挙げてみよう。とりあえずジャンルを分けては見たが、内容がかぶっているものもあるのであくまでも参考程度に。またお気に入りのエッセイは日々増えているので、あくまでも現時点での内容ということで。

<本>
 出久根達郎『古書彷徨』『古本綺譚』『漱石を売る』など
 北原尚彦『キテレツ古本漂流記』
 牧眞司『ブックハンターの冒険』
 鹿島茂『子供よりも古書が大事と思いたい』
 荒俣宏『ブックライフ自由自在』『理科系の文学史』など
 喜国雅彦『本棚探偵シリーズ』 
<食べ物>
 嵐山光三郎『素人庖丁記シリーズ』
 東海林さだお『丸かじりシリーズ(○○の丸かじり)』
 石井好子『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』など
<ご当地>
 林望『イギリスはおいしい』
 玉村豊男『パリ、旅の雑学ノート』
 下川裕治『沖縄にとろける』
<翻訳家>
 柴田元幸『生半可な學者』
 岸本加代子『根にもつタイプ』『気になる部分』
 金原瑞人『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』
 鴻巣友季子『全身翻訳家』
<芸術系・他>
 赤瀬川源平『超芸術トマソン』『東京ミキサー計画』『外骨という人がいた』
 別役実『虫づくし』『道具づくし』『けものづくし』『当世商売往来』など
 藤森照信『建築探偵の冒険』など

 まだまだあるけど、きりがないので今回はこれくらいで。
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Author:舞狂小鬼
サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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