2011年2月の読了本

 このblogを始めたのが去年の2月28日だったから、昨日でちょうど1年を迎えることが出来た。2年目もこんな感じで慌てず騒がずのんびりと行きたいものだ。さて、2月に読んだ本は以下の通り。

『ミステリウム』 エリック・マコーマック 国書刊行会
  *メタミステリの傑作。「メタ」と言いながらもとっても読み易いのが好い。
『新約聖書Ⅱ』 文春新書
  *新約聖書の中から4つの福音書を収録した『Ⅰ』につづいて、残りの「使徒言行録」
   「書簡集」「ヨハネの黙示録」を収める。解説は前と同じく佐藤優が担当。
『古本迷宮』 喜多村 拓 青弓社
  *青森で実際に古本屋を営む著者が、古本をテーマに書いたショートショート集。
『パレオマニア』 池澤夏樹 集英社文庫
  *大英博物館に収められた数多くの収蔵品で、著者が特に気に入った物について、
   ルーツを探る13カ国の旅。優れた文明批評になっている。
『ALL WAYSⅢ』 開高健 角川文庫
  *ベトナム戦争以降の、釣りや自然を中心にした文章を集めたエッセイ集。
『十蘭万華鏡』 久生十蘭 河出文庫
  *往年の大エンタメ作家、久生十蘭の短篇集。題名の通りバラエティに富んだ作品を収録。
『シャーロック・ホームズの記号論』T・B・シービオク&J・U-シービオク 同時代ライブラリー
  *哲学者パースとS・ホームズを記号学者として比較分析した傑作本。
『シュロック・ホームズの冒険』 ロバート・L・フィッシュ ハヤカワミステリ
  *ハヤカワ文庫にもなっているようだが、今回はポケミス版を均一台で廉く入手できた。
『ロラン・バルト映画論集』 ちくま学芸文庫
  *バルトが映画に関して書いた文章をあちこちから集めた日本オリジナル編集版。
   『戦艦ポチョムキン』などが取り上げられている。
『久生十蘭短篇選』 岩波文庫
  *川崎賢子編の傑作集。久生十蘭は何度も改稿するので版が幾つかある作品が多いよう
   だが、本書ではすべて初出を定本にしているとのこと。特に気に入ったのは
   「黄泉から」「鶴鍋」「母子像」。
『ぼくの読書法』 植草甚一 晶文社
  *本と映画とジャズをこよなく愛した著者のテーマ別エッセイ集の一冊。洋書と古本と
   書評を中心に「本」にまつわる文章を集めたもの。
『久生十蘭ジュラネスク』 河出文庫
  *時代物から現代物まで、人情話からミステリ、はてはゾッとする話まで。著者の幅広い
   ジャンルが愉しめる。続けざまに読んでしまった。(笑) 特に気に入ったのは「生霊」
  「無惨やな」「その後」のあたり。
『ハムレット』 シェイクスピア 新潮文庫
  *言わずと知れた沙翁の「4大悲劇」のうちの一冊。福田恒存訳。
『ごはん通』 嵐山光三郎 平凡社ライブラリー
  *嵐山お得意のうんちく本。白米/お粥/雑穀米/寿司などあらゆる「ご飯もの」が
   テーマ。東海林さだおや嵐山光三郎の食エッセイはリアルに食欲をそそるので、空腹時
   には読まない方が無難。(笑)
『水族譚』 天沢退二郎 ブッキング
  *大和書房から1996年に出版され、その後絶版になっていたがブッキングで復刊された
   本。副題に「動物童話集」とあるように、殆どが(宮沢賢治風の)動物が主人公の童話
   になっている。ただし内容はかなり暗く、子供が読んだら間違いなくトラウマになり
   そうな、いわゆる“天沢退二郎らしい”作品。(これは褒め言葉なんだけどね。/笑)
『中世の星の下に』 阿部謹也 ちくま文庫
  *ちくま学芸文庫で復刊されたが、こちらは前の“ちくま”版の方。中世ヨーロッパ研究
   の大家によるエッセイと小論が丁度半分くらいずつ収録されているので、たしかに
   どちらにいれるか迷うな。著者は中世ヨーロッパ社会、特に賤民についての研究者と
   して有名な人物なので、話題はそちらの話が自然と多くなり、知らない事が多いので
   とても面白い。刑吏が被差別民というのはともかく、煙突掃除人や鐘つき男までそう
   だったとは知らなかった。定価が高くはなってしまったけど、好い本なので学芸文庫の
   方で無事に復刊されて良かった。
『第二の銃声』 アントニイ・バークリー 創元推理文庫
  *『毒入りチョコレート事件』で有名なバークリーの本格ミステリ。読んでびっくり、
   油断してたらとんでもなく面白かった。
   自分のことを教養があり礼儀正しい紳士だと思ってるが、周囲からは単に依怙地なだけ
   と思われている困った人 ――いわゆる「間抜け」という奴が主人公の小説は、正直
   あまり好きではない。しかし本書は例外、この面白さなら許せる。(笑)
   通常は彼の代表作といえば『毒入り...』だが、それよりもこちらの方が好み。
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サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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