読書快楽原理主義

 日頃から色んな種類の本を読んではいるが、べつに何かの“勉強”をしようと思って読んでいるわけでは無い。昔からそうだが、自分にとって読書とは効果効能を期待してするものではなく、純粋に愉しみのために行うもの。功利主義ではなく快楽主義とでも言えばいいのかな。学術書だって科学解説書だって、読む時はみんなそう。これまで知らなかったことを知るのが愉しくて仕方ないから読んでいるだけ。何の役にも立たない読書と言われれば返す言葉はない。(笑)
 そんなわけだから日頃手に取る小説などでも、セレクトが結構偏ったものになっている。このブログをご覧になられている方なら良くご存じと思うが、ジャンルとしては幻想怪奇/SF/ファンタジー/ミステリといったところが多い。
 思い返すと、学生の頃は本のジャンルへのこだわりがかなり強かった気がする。「SF」あるいは「ファンタジー」といった小説を集中して読んでいた時期もあった。詳しいところはもう忘れてしまったが、当時はそれらのジャンルの本については、自分の中で「こうあるべき」といった確固としたイメージをもっていたような気がする。(*)

   *…ツイッターなどでもたまに「こんなのは○○じゃない!」といっているのを見かける
     ことがあるが、これもジャンルへのこだわりや思い入れが強いからなんじゃない
     だろうか。自分の理想とするイメージと実際に目にするものとが食い違う時、それ
     に感じる苛立ちがついそのような発言をしてしまう原因になるのだと思う。

 それに比べると今の自分はかなり緩い(笑)。相変わらずその手の本は好きだが、それぞれのジャンルを隔てる壁はかなり低くなっている気がする。(溶けて無くなっていると言っても良いほど。/笑) 「幻想」や「怪奇」、「SF」に「ファンタジー」といったジャンルが混然となって、「現実とは違う“変な小説”」といった括りで何となく存在している感じだ。
 たとえば「SF」という括りで書店に並べられている小説群には、幻想味の強いのもあれば抒情的なのもある。抽象的な論理の極限を求める難解なものもあれば、スターウォーズのようなスペオペにミリタリーSFまで、様々なタイプが一括りにされている。「ファンタジー」のジャンルだってそうだ。『指輪物語』のように異世界を丸ごと創造した壮大な作品から、怪奇や恐怖の要素が強いダークファンタジーや剣と魔法の冒険活劇まで色々。(ファンの間でいまだにSFやファンタジーの定義について議論になるのは、もしかしたらそのせいかも知れない。)
 ここで大事なのは、自分はそのジャンルに括られている小説の全てが好きなわけじゃないということ。(これは当時だけでなく今でもそう。いくら愉しみのために読むといっても、いや、だからこそ余計に好みというのはあるわけで...。)ましてやこだわりが強かった学生の頃は、少ない小遣いで買った本が好みに合わなかった時のガッカリ感とやり切れなさたるや、それは大変なものだった気がする。人生経験が少ないだけにおそらく物事を許容できる幅も小さかったろうし、今ならそこそこ愉しめる作品でもダメ出しをしていたのではなかろうか。
 ジャンルへのこだわりが強くなればなるほど「自分で納得がいかない作品」への違和感が強くなり、そのジャンルが好きだが嫌いというアンビバレントな気持ちに捉われてしまっていたようにも感じる。(あくまでも「今にして思えば」なんだが。)
 
 もっと遡って考えると、本を読み始めたばかりの頃はジャンルなんてものは全く意識になくて、せいぜいが“こわい話”とか“おもしろい話”“かなしい話”といった程度の区別しかしていなかった。それがたとえば「自分が好きな本はSFという本なんだな」とか「ミステリは面白いな」と思うようになったのは中学生のころ。
 最初は「面白いからそのジャンル(の本)を読む」だったのが、やがて年数を重ねるうち何時の間にか「そのジャンルだから読む」に変わり、やがて「読んでおかなければ」といった気持ちが増すにつれて、段々と詰まらなくなっていったのではなかったか。(社会人になってからしばらくして、学生時代にあれほど夢中になっていたジャンルの本を一時期ほとんど読まなくなったのもその理由。)
 今は基本的に「面白ければ何でも読む」というスタンスなので、細かなジャンルや作品の出来不出来に拘泥することなく、自分の嗜好に合いそうな本を適当に物色する感じ。(もちろん好きな本と出合う確率を高めるために、ある程度の目安としてジャンルを活用してはいるが。)
 結局のところ自分が読みたいのは“あるジャンルの本”ではなく、単に世界中の“変な小説”なのだということなのだろう。振り返ってみれば、例えば江戸川乱歩の小説をミステリと思って読んだことなんて、これまで一度も無かった気もするし。好きな本は好きな本、それでいいんじゃないだろうか。
 かなり遠回りはしたけれど、自分の本当に読みたい本について気付くことが出来たのは幸いだったと思うよ。これからもきっと、まだ見ぬ本との出会いを夢見ながら、そのあたりのジャンルを広くゆるく回遊していくのだろうな。そんな気がする。

 今回はとりとめの無い話で失礼しました。
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『黄夫人の手』 大泉黒石 河出文庫

 「大泉黒石(おおいずみこくせき)」という名前を知ったのはつい先日。文庫の新刊情報でのことだった。「解説は由良君美」という言葉が目に留まったのだが、そうでなければおそらくスルーしていただろう。「生誕120年」とか「異色作家の初文庫」という宣伝文句に心を惹かれ、書店で買ってみたのは良いけれど、帯にある「国際的な居候」「日本のゴーリキー」というあおりを見ても、どんな作家なのか今ひとつ分からない。一度は全集も出ているようだが、今では忘れられてしまった人のようだ。表紙カバーの見返しにある紹介文によれば、著者の大泉黒石は大正から昭和にかけて活躍した作家で、ロシア人の父と日本人の母のハーフとのこと。ついでにいえば俳優の大泉滉は黒石の三男らしい。ふーむ。
 先ほども書いたように本書は著者の初文庫化ということで、「黒石怪奇物語集」という副題がついている。(ちなみに表題作の「黄夫人」は“き”ではなく“ウォン”と読む。)目次によれば収録作は以下の8つで、そこに自分の好きな文学者・由良君美による掌伝と解説がつくという豪華版だ。あいかわらず作風の予測がつかないのだが、こんな時はまず読んでみるに限る。

 「戯談(幽鬼楼)」  …幽霊がでる旅館探訪の顛末を描いたオーソドックスな幽霊譚
 「曽呂利新左エ門」  …頓智で有名な曽呂利新左エ門が太閤に語る奇妙な話
 「弥次郎兵衛と喜多八」…落語の人情話を思わせるような、ちょっと恐ろしい人間模様
 「不死身」      …死ねない呪いをかけられた寡婦の運命を描く小篇
 「眼を捜して歩く男」 …一枚の絵にかける、画家の鬼気迫るまでの執念
 「尼になる尼」    …西南戦争によって引き起こされた不思議な運命
 「青白き屍」     …脱走した男を待つ過酷な逃亡生活。ラストは凄絶だが美しい
 「黄夫人の手」    …死んだ夫人の手が巻き起こす恐怖を描く一篇

 最初の1、2作を読んだ雑駁な印象では、久生十蘭のスタイルで内田百閒のような話を書いたという印象。活躍したのは大正期から戦前にかけてのようだが、ユーモアもあって少し虚無的な雰囲気(ニヒリズムではなくアナーキズム)も見え隠れする独特のスタイル。うん、悪くない。「怪奇物語集」といっても超常現象ばかりではなく、スリラーや冒険物まで色んなジャンルが収録されているようだ。
 最後まで一気に読み終わって巻末の解説を読んだところ、坂口安吾や石川淳といった昭和無頼派の源流であったように書いてある。なるほど納得がいった。ひとつ付け加えるならば、井上ひさしにもつながるものがあるかも。(別に子息・大泉滉氏のドラマの代表作である『モッキンポット師の後始末』(井上ひさし原作)にひっかけたわけでは無いが。/笑)
 著者が活躍した頃の怪異譚にはもちろん面白いのも多いんだけど、中には心象的な描写が延々と続いたり、とってつけたような説明があったりして、ちょっと興醒めしてしまうのも多い気がする。しかし本書の場合はそんなことは無かった。筋運びも自然で、わざとらしさがなく好い感じ。きっと物語の組み立て方が上手いのだろう。このあたりが久生十蘭を連想した理由なのかもしれない。どれも面白かったが、特に気に入ったのは正統的な幽霊話である「戯談(幽鬼楼)」に、ミステリでいうところの“リドル・ストーリー”の手法を取り入れた「曽呂利新左エ門」。鬼気迫る描写と感動的なラストの「眼を捜して歩く男」や、芥川もしくはゴーリキーを思わせるところもある「青白き屍」あたりだろうか。もちろん表題作も「墓場鬼太郎」のエピソードみたいで愉しいし、「尼になる尼」もラストの急展開が悪くない。まあ、ぶっちゃけ全部良かったという事で(笑)。
 デビュー作の『俺の自叙伝』や、『人間廃業』『老子』といった他の作品もいちど読んでみたいな。続けて河出文庫で復刊してくれないだろうか。

『聖母マリア崇拝の謎』 山形孝夫 河出ブックス

 著者の山形孝夫氏は宗教人類学者。原始キリスト教を中心とした研究が専門で、『治癒神イエスの誕生』(ちくま学芸文庫)や日本エッセイストクラブ賞を受賞した『砂漠の修道院』(平凡社ライブラリー)などの面白本を書いている。本書は聖母マリアに焦点をあて、現在も世界各地に広がるマリア信仰について二部構成で書いたものだ。
 我々がキリスト教の教義といわれてすぐ思いつくのは、絶対的な“父なる神”とその子イエスに聖霊という、「三位一体」のイメージではないだろうか。これはカトリックやプロテスタントに限らずキリスト教に共通のものであって、この点が同じ神を信仰するユダヤ教やイスラム教との最も大きな違いといって良いほど。
 しかし本書によれば、公式的な「三位一体」の教義のその陰で、実はもうひとつの信仰が連綿と続いているらしい。それが本書のテーマである聖母マリアを対象にしたものというわけ。具体的には「ノートルダム大聖堂(“我らの貴婦人”の意)」に代表される立派な建築物だけでなく、異教の気配すら漂う「黒いマリア像」に、今も各地で目撃される「マリア顕現」といった神秘体験まで種々さまざま。著者は「黒いマリア」や「マリア顕現」といった “公式なキリスト教”を見ているだけでは出てこない、教祖も教理ももたない信仰の事を「見えない宗教(*)」と名付け、その起源について民族誌的な検討を試みている。

   *…なにしろカトリックの公式見解では、マリアはあくまで「崇敬(すうけい)」の
     対象でしかなく、「崇拝(すうはい)」」するものではない。イエスを生んだ
     「神の母」ではあっても、所詮はただの「人間」でしかないからだ。しかし実際の
     ところ人々は、マリアを“神”と同様に「崇拝」しているのが実態といえる。

 ではマリア信仰の源は一体どこにあるのだろうか? 本書ではいくつかの仮説を挙げていて、そのひとつが古代オリエントの地母神信仰。第一部は「聖母マリアの源流を探る」と題し、著者によりベドウィン族に伝わる祝婚歌から始まる旧約聖書『雅歌』研究の状況や、さらにはその元となる“ウガリット神話”などが紹介される。
 ちなみにウガリット神話とは紀元前数千年にシリア周辺の都市国家で信仰されていた多神教の神話体系で、ユダヤ教により徹底的に弾圧され地上から消滅したとされるものだそう。名前のみ伝えられその中身については長らく不明とされてきたが、近年発掘された碑文の解読によりその全貌が明らかになった。それによれば神話の主神であるバァールは、旧約聖書のヤハウェ神にも共通する雷雲と嵐の性格をもつ神らしい。また死の神モートとの戦いに敗れて死んだバァールが、モートを打ち破った「神の花嫁」アナトによって冥界から連れ戻されるという、エジプトのオシリス神話にも似た死と復活のエピソードもある。(これは毎年冬になると草木が枯れ、春になるとまた復活するという、農耕文化に特徴的な再生原理の神話でもある。)なおウガリット神話の女神アナトは地中海文明のアフロディテやエジプトの女神イシス、シリアにおけるアシュタロテなどと共通する存在と考えていいようだ。

 このようにフェニキア近辺で農耕民に広く信じられていたウガリット神話が、どのようにしてヤハウェに取って代わられたのだろうか。それは本書第一部のラストにあたる“間奏”に詳しく説明されている。
 モーセによる出エジプトに始まったユダヤの民の「約束の地」をもとめる旅は、後継者ヨシュアに引き継がれてカナンに達し、そこに住む人々への侵攻という形をとった。ヨシュアに率いられたユダヤの十二部族はヤハウェ神への極めて強固な信仰で結束し、無類の強さを誇ったようだ。和睦を申し入れてきた敵(=カナンの人々)は奴隷とし、抵抗するものは「ひとり残らず息を止め、家に火を放って焼き払い、町中を焼け野原にした」と『ヨシュア記』にはあるらしい。(まだ読んでないから受け売りだけど^^;)
 こうしてユダヤの軍事・宗教連合はカナン全土を征服し、自分たちの領土として念願の「シャーローム(平和)」を築くことが出来た。しかし年月を経て新世代の若者が増え、カナンの土着の人々との婚姻によって混淆が深まるにつれ状況が変わっていった。バァール信仰がユダヤ人に浸透するにつれ、唯一神への絶対的な信仰に基づく強固な結束が緩み始めたのだ。一枚岩でなくなった宗教連合は脆い。結果、イスラエル王国を構成していた軍事・宗教連合は瓦解し、王国は南北ふたつに分裂するという事態にいたる。そしてそれに乗じた周辺諸国の暗躍により、ユダヤ人により建設された国家は滅亡への第一歩を踏み出すことに...。
 こうして世が乱れてくると宗教的な原理主義が幅を利かすようになるのは、いつの時代も同じ事のようだ。フェニキアのバァール神殿の神官の娘イゼベルを王妃に向かえ、自らもバァール信仰に鞍替えした北イスラエルのアハブ王。当時のユダヤ教の預言者であったエリヤは王を強く糾弾して対決姿勢を鮮明にし、バァール主義者との激烈な闘争にのめり込んでいった。こうした経緯でもってバァール信仰は徹底的に歴史から抹殺されていくことになったということらしい。違う言い方をすれば、カナンに古くから伝わる大地母神を基礎とした緩やかな農耕文化と、一つ判断を誤ると命を落としかねない過酷な環境である砂漠に育った文化とのぶつかり合いといえるのかもしれない。

 さて、続く第二部はガラリと話題が変わり、「聖母マリアとマグダラのマリア」という題名のとおり、マリア信仰そのものに関する考察へと進んでいく。
 第二部の冒頭に掲げられているのは、1945年にローマカトリックの教皇ピオ十二世が、聖母マリアに関して行ったラジオ放送のセリフ。ピオ十二世はこの放送で聖母マリアについて「“無原罪の御孕り(処女懐胎)”によってイエスを身ごもり“神の母”となった。そしてそのことによって地上での生涯を終えたあとは、最後の審判を待つことなく直ちに不死性を獲得し天に召された」という趣旨の、教団として正式見解を示したのだそうだ。
 異教徒である自分からすればいまいちピンとこない話なのだが、意味するところは極めて重要。実はかのラジオ放送は、ローマが長年にわたり難問としてきた「マリアの神的性格」に関して決着をつけた声明であったのだとか。
 この声明によってはっきりしたのは、聖母マリアが単に「神によって選ばれイエスを生んだただの人間」でしかないのか、それとも「神の母」という特別な存在のどちらであるのかということ。単なる人間であれば「崇敬(すうけい)」はすれども決して「崇拝(すうはい)」の対象としてはならない。もしも民衆がマリアを「崇拝」することがあれば、教団としてはそれを徹底的に糾弾する立場をとる。しかしこの放送で教皇がマリアを特別な存在であると認めたことにより、(教会の公式見解はあくまで「マリア崇敬」でしかないにせよ)民衆がマリアを“神”として「崇拝」する事を、事実上黙認する形になったというわけだ。

 話は少し変わるが、自分はこれまで聖母マリアについて理解不足というか、どのように扱えば良いのか今ひとつ決めかねるところがあった。しかし本書を読んで、マリアを扱うことの難しさがどこにあったのかについて、非常に良く理解できた。自分の中での聖母マリアに対するスタンスの曖昧さは、そのままキリスト教団内での位置付けの不安定さに直結するものだったわけだ。第二部にはその顛末が事細かく説明されているが、例えば次のような感じ。
 皇帝コンスタンティヌスは325年のニカイア公会議において、イエスと神を一体であるとするアタナシウス派とイエスの神性を否定するアリウス派の論争を投票(!)によって結着させた。その結果、アリウスの「父子異体」説には異端という結論が下されたが、この知らせを聞いた民衆は狂喜した。なぜなら聖母マリアは「“神の母”であるが故、神にも等しい存在である」とローマが認めたようなものだから。しかし実際には教団としてはヤハウェの神を唯一絶対とする立場を固持しているわけだから、公式にこれを認めることは有りえない。こうしてキリスト教の教義には、設立当初から大きな矛盾が組み込まれることとなった。聖母マリアを巡る「難問」はこの瞬間に始まったと言ってもいいだろう。(**)
 しかしその後も何度となくローマの判断は揺れ動き、そのたびにマリアやイコンの扱いも二転三転する事となった。例えば異端弾圧と魔女狩りが盛んだった12~15世紀には、女性であるが故マリアへの聖性は概ね否定的だったようだ。しかし下火となっていたマリア崇拝の情熱は、16世紀になってイエスズ会という宗教改革反動派が登場するに至り、再び燃え上がることに。彼らイエスズ会所属の伝道師たちは聖母マリアへの熱い思いを胸に、キリスト教を世界中に広めるために旅立っていった。本書によれば、聖母マリア信仰がキリスト教の教義から外れるにも関わらず世界中に広まったのは、これが大きな理由という事らしい。

  **…なおルターの宗教改革に始まるプロテスタントにおいては、「聖書に書かれている
     こと」のみが真実であり信仰の対象。従って新約聖書の中の『ルカ福音書』に描か
     れたマリアこそが全てという事になる。それによればマリアは崇拝どころか崇敬の
     対象ですらなく、単に神の恩寵によってイエスを身ごもりこの世に生み出した
     「ただの人間」に過ぎないことになる。プロテスタントはドライなのだ。(笑)

 またまた話は変わる。本書後半では一章を割いて、ヨーロッパ各地に古くから伝わる「黒いマリア」の像についての考察が述べられている。「黒いマリア」とは、ヨーロッパ全土で熱心な信仰の対象となってきたにも関わらず、正統派のキリスト教からは無視されてきた異様な風貌のマリア像のことだ。本章ではその正体について「マグダラのマリア」「古代オリエントの大地母神」「ケルトの地母神」という3つの仮説を紹介している。
 細かな説明は省くが、これらの仮説を通して見えてくるのは驚きの結論。なんと原始キリスト教団に内包された激しい男性主義の姿なのだ。イエス復活の第一目撃者ともされるマグダラのマリアは、明白な根拠もないのに「罪深い女」「売春婦」というレッテルをはられ貶められた。『ピリポ福音書』などの外典では、イエスがいかに彼女を信頼し後継者としての望みを託していたかが描かれているにも関わらずである。そして男性主義的な言動が著しい使徒ペトロから激しく糾弾される彼女の姿を描いた『マグダラのマリアによる福音書』は、カトリック教会によって異端文書とされ歴史から消えて行った。
 古代オリエントやケルトの地母神についても同じようなことが言える。ヨーロッパの古層から立ち上がってくる「女性原理」は、教皇を頂点とした男性主義の教団が必死に否定しようと躍起になってきたものだ。ユダヤ教の成立時にまで遡る男性中心の社会制度と、それを維持強化しようとした男たち。そして社会的な差別を受ける女性たちの構図にはキリスト教の闇の部分が見え隠れしているようだ。
 続いて語られる「聖母マリアの顕現」でも同じようなことが言える。著者は世界各地で今も出現し続けている“奇蹟”として、マルタ共和国のギルゲンティの例を取り上げている。そこは何とかつての魔女狩りの舞台であり、地元では長らく不吉な場所として忌避されてきたのだという。それが現在ではマリア信仰の中心地になっていることに、著者は(魔女として)断罪され封印されてきた古代の豊穣な女性原理の、現代への秘かな復活を見るのだ。

 ふう、話がややこしくなってきたので、ここまでの事を今一度まとめてみよう。
 本書を通じて見えてきたのは、マリア崇拝に関してこれまで自分が感じてきた「わけのわからなさ」の正体だったと言えるだろう。それは結局のところ、教祖(イエス)亡き後に乱立した様々な教義の解釈を巡る争いと、それによって引き起こされた正統と異端の作為的な線引き、そして教団により隠ぺいされた「不都合な真実」によるものだったというわけだ。
 しかしそれにも関わらず、庶民の心の奥底には、オリエントやケルトの地母神にまで源流を辿ることが出来る「女性原理」が今も脈々と息づいていて、聖母マリアへの信仰を通じて新たな命を吹き込まれようとしている...。
 うーん、最後はまるでリーアン・アイスラーの『聖杯と剣』を地で行くような壮大な話だった。なんかすごい。今回は色々と考えさせられて、大当たりの本だったな。

<追記>
 故・若桑みどり氏の本からの孫引きになるが、本書の中によい話があったのでご紹介を。フランシスコ・ザビエルによって日本に伝えられたキリスト教が、僅か30年という短い期間で急速に民衆の間に広まった背景にも、実はマリア信仰があったようだ。古代から中世にかけてのヨーロッパにおけるマリア像は、幼子イエスを胸に抱いた<悦びのマリア>が主流だった。しかし何故だかそれが15世紀ごろを境にして変わり、磔刑に架けられたイエスの遺体を膝に抱きかかえる<悲しみの母>へと大きく転換したのだそう。ザビエルがイコンとして日本に持ち込んだのは、そのような我が子を失った悲しみにくれるマリアの姿だったのだ。
 農村で貧困に苦しみ、産んだばかりの我が子を間引きせざるを得ない当時の女性たち。徹底した男尊女卑の社会において夫の横暴に耐え続けた女性たちに、マリア信仰に基づくイエスズ会の教えが浸透していったのは、当然のことであったろうとの事。なるほどなあ。

目次をつくりました

 記事がだいぶ増えてきて、昔の記事を読み返そうと思ってもなかなか見つからなかったりするので、思い切って目次を作りました。(リンクを貼るとおそらく死にますので(笑)、とりあえずはリストだけでご勘弁を。)
 面白そうな書名がありましたら、ご参考にどうぞ。

 カテゴリ別にしてありますので、見たいカテゴリを開くとアップした日が新しい順に並べてあります。なおカテゴリは自分の感覚でグループ化してあるので、「なんでこの本がこのカテゴリに?」というのも有るかも知れません。割り付けも割といい加減です(笑)。

かの「千夜千冊」には到底及びませんが、これからも少しずつ記事が追加できればと思っています。 
 

目次_ビジネス・経済・数学

 9.ルワンダ中央銀行総裁日記/服部正也/2013-09-22
 8.松丸本舗主義/松岡正剛α/2012-11-04
 7.ゆたかな社会 決定版/ガルブレイス/2012-08-10
 6.行動経済学/友野典男/2012-06-10
 5.自己組織化の経済学/ポール・クルーグマン/2011-12-10
 4.Amazonランキングの謎を解く/服部哲弥/2011-06-22
 3.その数学が戦略を決める/イアン・エアーズ/2010-08-29
 2.ビジョナリー・カンパニー2/ジェームズ・C・コリンズ/2010-08-26
 1.経済学とは何だろうか/佐和隆光/2010-06-09

目次_エッセイ・評論など

27.近代化と世間/阿部謹也/2015-01-12
26.女の子よ銃を取れ/雨宮まみ/2014-05-25
25.味覚の探究/森枝卓士/2014-02-16
24.あわいの力/安田登/2014-02-08
23.迷信博覧会/種村季弘/2012-02-11
22.貧乏サヴァラン/森茉莉/2012-01-28
21.澁澤さん家で午後五時にお茶を/種村季弘/2011-12-17
20.世界は分けてもわからない/福岡伸一/2011-10-26
19.密室入門/有栖川有栖・安井俊夫/2011-09-20
18.日本の大転換/中沢新一/2011-09-03
17.全身翻訳家/鴻巣友季子/2011-08-27
16.不安定からの発想/佐貫亦男/2011-08-06
15.ちょっと本気な千夜千冊 虎の巻/松岡正剛/2011-07-24
14.代表的日本人/内村鑑三/2011-05-27
13.「子供の目」からの発想/河合隼雄/2011-03-27
12.パレオマニア/池澤夏樹/2011-02-11
11.乱歩と東京/松山巌/2011-01-10
10.本は、これから/池澤夏樹 編/2010-12-14
 9.エロス的人間/澁澤龍彦/2010-11-07
 8.日本の朝ごはん/向笠千恵子/2010-09-21
 7.砂漠の修道院/山形孝夫/2010-08-17
 6.宮沢賢治『銀河鉄道の夜』精読/鎌田東二/2010-05-18
 5.書店繁盛記/田口久美子/2010-05-16
 4.艸木虫魚/薄田泣菫/2010-04-09
 3.文学全集を立ち上げる/丸谷才一&鹿島茂&三浦雅士/2010-03-12
 2.都心ノ病院デ幻覚ヲ見タルコト/澁澤龍彦/2010-03-07
 1.ぼくらの頭脳の鍛え方/立花隆&佐藤優/2010-03-03

目次_文学・文学評論/史

27.乳しぼり娘とゴミの丘のおとぎ噺/ラティフェ・テキン/2014-07-27
26.ヘンリー・ライクロフトの手記/ギッシング/2014-06-15
25.批評理論入門/廣野由美子/2013-12-07
24.文学のレッスン/丸谷才一&湯川豊/2013-11-10
23.零度のエクリチュール/ロラン・バルト/2013-09-29
22.ドン・キホーテ(前篇・後篇)/セルバンテス/2013-05-06
21.同時代ゲーム/大江健三郎/2013-01-13
20.飛行士と東京の雨の森/西崎憲/2012-12-09
19.ロビンソン・クルーソー/デフォー/2012-09-19
18.椿説泰西浪漫派文学談義/由良君美/2012-09-08
17.みみずく偏書記/由良君美/2012-07-22
16.十蘭錬金術/久生十蘭/2012-06-17
15.草枕/夏目漱石/2012-03-10
14.黄金伝説1/ヤコブズ・デ・ウォギラネ/2011-10-05
13.天体嗜好症/稲垣足穂/2011-06-28
12.白鯨(上・中・下)/ハーマン・メルヴィル/2011-06-11
11.族長の秋/G・ガルシア=マルケス/2011-05-21
10.ニッポンの書評/豊崎由美/2011-05-18
 9.アーサー王ロマンス/井村君江/2011-04-20
 8.ヘミングウェイ短篇集/西崎憲 編訳/2011-04-17
 7.十蘭万華鏡/久生十蘭/2011-02-13
 6.バガヴァッド・ギーター/作者不詳/2010-12-28
 5.泥棒日記/ジャン・ジュネ/2010-10-19
 4.珠玉/開高健/2010-10-13
 3.死にとうない 仙崖和尚伝/堀和久/2010-07-14
 2.箱男/安倍公房/2010-05-09
 1.悪魔のいる文学史/澁澤龍彦/2010-03-20

目次_幻想・SF・ミステリ

63.黄金時代/ミハル・アイヴァス/2015-01-18
62.闇の左手/アーシュラ・K・ル・グィン/2014-11-16
61.溺れた巨人/J・G・バラード/2014-10-26
60.所有せざる人々/アーシュラ・K・ル・グィン/2014-08-17
59.ロング・グッドバイ/レイモンド・チャンドラー/2014-05-14
58.ピース/ジーン・ウルフ/2014-03-22
57.怪奇小説日和/西崎憲・編訳/2013-12-23
56.レストレス・ドリーム/笙野頼子/2013-10-26
55.夢幻諸島から/クリストファー・プリースト/2013-08-25
54.黄夫人の手/大泉黒石/2013-07-21
53.世界の果ての庭/西崎憲/2013-05-12
52.蛇の卵/R・A・ラファティ/2013-04-28
51.幻想と怪奇についての覚え書き/2013-01-26
50.青蛙堂鬼談/岡本綺堂/2012-11-18
49.屍者の帝国/伊藤計劃&円城塔/2012-10-03
48.私は幽霊を見た/東雅夫 編/2012-08-26
47.おばけずき/泉鏡花/2012-07-05
46.冥途・旅順入城式/内田百閒/2012-06-20
45.完本 酔郷譚/倉橋由美子/2012-05-19
44.ラピスラズリ/山尾悠子/2012-05-05
43.後藤さんのこと/円城塔/2012-03-27
42.ホフマン短篇集/2012-03-17
41.犬の心臓/ブルウガーコフ/2012-03-04
40.小鼠 ニューヨークを侵略/レナード・ウイバーリー/2012-02-14
39.鳥はいまどこを飛ぶか/山野浩一/2012-01-18
38.都市と都市/チャイナ・ミエヴィル/2012-01-11
37.能と無常とマコーマック/2011-12-24
36.パラダイス・モーテル/エリック・マコーマック/2011-12-13
35.時間はだれも待ってくれない/高野史緒 編/2011-11-19
34.吸血鬼と精神分析/笠井潔/2011-11-09
33.時間の種/ジョン・ウインダム/2011-10-16
32.ソモフの妖怪物語/O・M・ソモフ/2011-10-11
31.『ダールグレン』補遺/2011-07-17
30.砂の本/ホルヘ・ルイス・ボルヘス/2011-07-13
29.ダールグレン(Ⅰ・Ⅱ)/サミュエル・R・ディレイニー/2011-07-10
28.世界怪談名作集(上・下)/岡本綺堂 編訳/2011-06-25
27.幽霊狩人カーナッキの事件簿/W・H・ホジスン/2011-06-04
26.翼の贈りもの/R・A・ラファティ/2011-05-03
25.江戸怪談集(下)/高田衛 編/2011-04-27
24.江戸怪談集(中)/高田衛 編/2011-04-07
23.千年紀の民/J・G・バラード/2011-04-03
22.江戸怪異草子/浅井了意(富士正晴 訳)/2011-03-19
21.第二の銃声/アントニイ・バークリー/2011-03-16
20.夢幻会社/J・G・バラード/2011-02-27
19.ミステリウム/エリック・マコーマック/2011-02-07
18.スティーヴ・フィーヴァー/山岸真 編/2010-12-22
17.OZの迷宮/柄刀一/2010-12-16
16.「謎」の鑑賞力、あるいはミステリ覚書(エステルハージ博士補遺)/2010-12-04
15.エステルハージ博士の事件簿/アブラム・デイヴィッドスン/2010-11-23
14.怪人対名探偵/芦部拓/2010-10-23
13.書物狩人/赤城毅/2010-10-13
12.薔薇の女/笠井潔/2010-10-02
11.ヴァリス/P・K・ディック/2010-09-28
10.コインロッカー・ベイビーズ(上・下)/村上龍/2010-09-23
 9.文豪怪談傑作選・幸田露伴集/東雅夫 編/2010-09-11
 8.首無の如き祟るもの/三津田信三/2010-09-04
 7.クラッシュ/J・G・バラード/2010-07-07
 6.死者の書・口ぶえ/折口信夫/2010-07-03
 5.御手洗清対シャーロック・ホームズ/柄刀一/2010-06-06
 4.未来医師/フィリップ・K・ディック/2010-06-01
 3.歌麿さま参る/光瀬龍/2010-05-16
 2.ジャッキー、巨人を退治する!/チャールズ・デ・リント/2010-04-21
 1.新釈雨月物語 新釈春雨物語/石川淳/2010-03-02

目次_建築・デザイン・芸術

 7.今日の芸術/岡本太郎/2012-08-16
 6.自然の家/フランク・ロイド・ライト/2012-06-23
 5.フジモリ式建築入門/藤森照信/2011-11-12
 4.迷宮としての世界(上・下)/グスタフ・ルネ・ホッケ/2011-01-27
 3.20世紀イメージ考古学/伊藤和治/2010-12-07
 2.ぼくらが夢見た未来都市/五十嵐太郎&磯達雄/2010-06-19
 1.てりむくり 日本建築の曲線/立岩二郎/2010-03-07

目次_自然科学・医学・心理

35.いちから聞きたい放射能のほんとう
            /菊池誠・小峰公子・おかざき真理/2014-11-09
34.有性生殖論/高木由臣/2014-10-19
33.快感回路/デイヴィッド・J・リンデン/2014-09-23
32.書きたがる脳/アリス・W・フラハティ/2014-08-24
31.脳には妙なクセがある/池谷裕二/2014-02-22
30.記憶の仕組み(上・下)/ラリー.R.スクワイヤ&エリック.R.カンデル/2014-01-12
29.現れる存在/アンディ・クラーク/2013-10-20
28.隠れていた宇宙(上・下)/ブライアン・グリーン/2013-08-12
27.ことばの発達の謎を解く/今井むつみ/2013-03-17
26.新しいウイルス入門/武村政春/2013-02-16
25.HSPと分子シャペロン/水島徹/2012-07-08
24.僕の妻はエイリアン/泉流星/2012-04-25
23.共感する女脳、システム化する男脳/サイモン・バロン=コーエン/2011-12-21
22.宇宙のダークエネルギー/土居守&松原隆彦/2011-11-05
21.自閉っ子、こういう風にできてます!/ニキ・リンコ&藤家寛子/2011-10-08
20.かくれた次元/E・ホール/2011-09-14
19.生命はなぜ生まれたのか/高井研/2011-07-27
18.エレガントな宇宙/ブライアン・グリーン/2011-05-29
17.不均衡進化論/古澤満/2011-03-30
16.インフレーション宇宙論/佐藤勝彦/2011-11-05
15.生物から見た世界/ユクスキュル クリサート/2010-10-26
14.アポトーシスの科学/山田武&大山ハルミ/2010-10-21
13.ミラーニューロンの発見/マルコ・イアコボーニ/2010-10-05
12.デカルトの誤り/アントニオ・R・ダマジオ/2010-09-18
11.統合失調症あるいは精神分裂病/計見一雄/2010-08-23
10.質量はどのように生まれるのか/橋本省三/2010-08-08
 9.アフォーダンス入門/佐々木正人/2010-08-03
 8.知覚の呪縛/渡辺哲夫/2010-07-24
 7.知恵の樹/H.マトゥラーナ&F.バレーラ/2010-06-26
 6.フロイト思想を読む/竹田青嗣&山竹伸二/2010-06-23
 5.量子力学の解釈問題/コリン・ブルース/2010-05-12
 4.〈心理療法コレクション〉Ⅰ~Ⅵ/河合隼雄/2010-04-03
 3.バイオフィリア/E・O・ウィルソン/2010-04-03
 2.極限の科学/伊達宗行/2010-03-27
 1.種の起源(上・下)/チャールズ・ダーウィン/2010-03-02

目次_文化人類学・民俗学

24.黙示録/岡田温司/2014-04-13
23.「伝説」はなぜ生まれたか/小松和彦/2013-06-22
22.忘れられた日本人/宮本常一/2012-08-19
21.北越雪譜/鈴木牧之/2012-05-23
20.闘うレヴィ=ストロース/渡辺公三/2012-04-28
19.葬儀と日本人/菊地章太/2012-04-11
18.銃・病原菌・鉄(上・下)/ジャレド・ダイヤモンド/2012-04-04
17.治療神イエスの誕生/山形孝夫/2012-03-14
16.アイヌの物語世界/中川裕/2012-02-04
15.百鬼夜行の見える都市/田中貴子/2011-11-26
14.『悲しき熱帯』の記憶/川田順造/2011-09-17
13.神話学講義/松村一男/2011-09-07
12.魔法昔話の研究/ウラジミール・プロップ/2011-07-07
11.サンタクロースの秘密/C・レヴィ=ストロース&中沢新一/2011-05-10
10.巨人ポール・バニヤン/ベン・C・クロウ 編/2011-01-29
 9.一寸法師/石田英一郎/2011-01-18
 8.秘密結社/綾部恒雄/2011-01-04
 7.ナマコの眼/鶴見良行/2010-11-28
 6.日本の鬼/近藤喜博/2010-10-11
 5.他界をワープする/小松和彦&立松和平/2010-07-17
 4.河童駒引考/石田英一郎/2010-07-10
 3.火の起源の神話/J・G・フレーザー/2010-06-16
 2.妖怪談義/柳田國男/2010-03-16
 1.クレオール主義/今福龍太/2010-03-02

目次_社会学・歴史学・文化

55.塩の世界史(上・下)/マーク・カランスキー/2014-09-06
54.チョコレートの世界史/武田尚子/2014-03-09
53.教会の怪物たち/尾形希和子/2014-01-25
52.本を読む人のための書体入門/正木香子/2013-12-29
51.言霊とは何か/佐佐木隆/2013-11-15
50.万国博覧会の二十世紀/海野弘/2013-08-18
49.聖母マリア崇拝の謎/山形孝夫/2013-07-14
48.死者たちの回廊/小池寿子/2013-04-20
47.三大陸周遊記/イブン・バットゥータ/2013-03-10
46.聖杯と剣/リーアン・アイスラー/2013-02-11
45.イスラーム教『異端』と『正統』の思想史/菊地達也/2012-12-09
44.中世日本に何が起きたか/網野善彦/2012-10-07
43.「女らしさ」の社会学/高橋裕子/2012-09-26
42.ダンディズム/生田耕作/2012-09-16
41.日本人はなぜ「さようなら」」と別れるのか/竹内整一/2012-07-29
40.トポフィリア/イーフー・トゥアン/2012-06-27
39.民族とナショナリズム/アーネスト・ゲルナー/2012-05-26
38.火の賜物/リチャード・ランガム/2012-05-12
37.西洋中世の罪と罰/阿部謹也/2012-04-21
36.“蔦谷重三郎”/鈴木俊幸/2012-03-25
35.ヨブ記/作者不詳/2012-03-21
34.贈与の歴史学/桜井英治/2013-01-25
33.火の神話学/大塚信一/2012-01-15
32.大衆の反逆/オルテガ・イ・ガセット/2011-12-07
31.ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら/作者不詳/2011-12-03
30.第二の性/ボーヴォワール/2011-11-23
29.イスラームの日常世界/片倉ともこ/2011-10-22
28.日本の深層/梅原猛/2011-10-14
27.漢字/白川静/2011-09-28
26.イスラームの世界観/片倉ともこ/2011-09-24
25.刑吏の社会史/阿部謹也/2011-08-20
24.孔子伝/白川静/2011-07-03
23.中世の再発見/網野善彦&阿部謹也/2011-06-18
22.呪(じゅ)の思想/白川静&梅原猛/2011-05-24
21.マルチチュード(上・下)/A・ネグリ&M・ハート/2011-05-07
20.ストリートの思想/毛利嘉孝/2011-04-13
19.釈尊の生涯/中村元/2011-03-23
18.江戸の音/田中優子/2011-03-10
17.日本語のしゃれ/鈴木棠三/2011-01-08
16.キリストと聖骸布/ガタエノ・コンプリ/2010-12-25
15.職業としての政治/マックス・ヴェーバー/2010-12-19
14.異端者たちの中世ヨーロッパ/小田内隆/2010-10-16
13.定本 想像の共同体/ベネディクト・アンンダーソン/2010-10-09
12.街場のメディア論/内田樹/2010-09-15
11.「名付け」の精神史/市村弘正/2010-08-11
10.悪魔祓い/ル・クレジオ/2010-07-27
 9.疫病と世界史(上・下)/W・H・マクニール/2010-07-06
 8.空間の日本文化/オギュスタン・ベルク/2010-06-12
 7.江戸の想像力/田中優子/2010-05-05
 6.憲法九条を世界遺産に/太田光・中沢新一/2010-05-04
 5.場所の現象学/エドワード・レルフ/2010-04-24
 4.聖書の起源/山形孝夫/2010-03-06
 3.次に来るメディアは何か/河内孝/2010-03-06
 2.誰も知らない世界と日本のまちがい/松岡正剛/2010-03-06
 1.群衆 機械の中の難民/松山巌/2010-03-01

目次_哲学・思想・記号論

51.神道/トーマス・カスーリス/2014-12-10
50.神学・政治論(上下)/スピノザ/2014-07-06
49.教育の力/苫野一徳/2014-04-19
48.生命(ゼーレ)の哲学/岩渕輝/2014-03-30
47.痴愚神礼讃/エラスムス/2014-03-16
46.イスラムの神秘主義/R.A.ニコルソン/2013-12-15
45.霊魂の城/アビラの聖女テレサ/2013-06-15
44.死に至る病/キュルケゴール/2013-05-19
43.〈性〉と日本語/中村桃子/2013-04-13
42.ニュー・アトランティス/ベーコン/2013-01-20
41.知の考古学/ミシェル・フーコー/2012-12-24
40.超解読!初めてのフッサール『現象学の理念』/竹田青嗣/2012-11-25
39.天体による永遠/オーギュスト・ブランキ/2012-10-28
38.日本人のための日本語文法入門/原沢伊都夫/2012-10-20
37.荘子〈内篇〉/福永光司/2012-10-13
36.よいこの君主論/架神恭介&辰巳一世/2012-07-14
35.人間について/ボーヴォワール/2012-06-06
34.三教指帰/空海/2012-05-09
33.異界を旅する能/安田登/2012-04-14
32.完全言語の探求/ウンベルト・エーコ/2012-03-07
31.新訳 君主論/マキアヴェリ/2012-02-25
30.身体感覚で『論語』を読みなおす/安田登/2012-02-18
29.連塾 方法日本Ⅲ フラジャイルな闘い/松岡正剛/2012-01-08
28.饗宴/プラトーン/2011-12-28
27.法然の編集力/松岡正剛/2011-11-16
26.理性の限界/高橋昌一郎/2011-09-10
25.千のプラトー(上・中・下) -2/G・ドゥルーズ&F・ガタリ/2011-08-17
24.千のプラトー(上・中・下) -1/G・ドゥルーズ&F・ガタリ/2011-08-13
23.竹田教授の哲学講義21講/竹田青嗣/2011-08-03
22.マルクーハン理論/M・マルクーハン他/2011-06-07
21.シャーロック・ホームズの記号論
            /T・A・シービオク&J・U-シービオク/2011-02-23
20.人間的自由の条件/竹田青嗣/2011-02-20
19.新約聖書Ⅱ/作者不詳/2011-02-16
18.論語/作者不詳/2011-01-23
17.胎児の世界/三木成夫/2011-01-20
16.日本力/松岡正剛&エバレット・ブラウン/2011-01-14
15.エッフェル塔/ロラン・バルト/2010-12-11
14.シモーヌ・ヴェイユ入門/ロバート・コールズ/2010-11-26
13.新約聖書Ⅰ/作者不詳/2010-11-13
12.トランスクリティーク/柄谷行人/2010-10-28
11.寝ながら学べる構造主義/内田樹/2010-09-26
10.ピエール・リヴィエール/ミシェル・フーコー 編著/2010-09-09
 9.言語・思考・現実/B・L・ウォーフ/2010-07-20
 8.呪殺・魔境論/鎌田東二/2010-05-23
 7.パラダイムとは何か クーンの科学史革命/野家啓一/2010-04-28
 6.空海の夢/松岡正剛/2010-04-17
 5.空の思想史/立川武蔵/2010-03-28
 4.暗黙知の次元/マイケル・ポランニー/2010-03-12
 3.ホモ・ルーデンス/ホイジンガ/2010-03-09
 2.探究(Ⅰ・Ⅱ)/柄谷行人/2010-03-03
 1.連塾 方法日本Ⅰ 神仏たちの秘密/松岡正剛/2010-03-01
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Author:舞狂小鬼
サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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